「料理で半分だけ使ったごぼう、残りはどう保存すればいいの?」「切ったら切り口が黒っぽくなってきたけど、これって食べられる?」——ごぼうを使ったあとの残り、冷蔵庫の野菜室でしなびさせてしまうこと、ありますよね。実はごぼうは、切ったあとでも「乾燥」と「変色」のふたつさえ防げば、想像以上に長持ちしてくれる野菜です。冷蔵なら約1週間、冷凍すれば3〜4週間ほどおいしさをキープできます。
しかも切ったごぼうは、冷凍することでむしろ味が染みやすくなり、きんぴらや炊き込みご飯が時短でおいしく仕上がるという嬉しいおまけつき。「冷凍は劣化」というイメージとは逆なんです。この記事では、切ったごぼうを無駄なく使い切るための保存テクニックを、状態別にまるごと解説します。
・切ったごぼうの冷蔵・冷凍それぞれの日持ちと正しいやり方
・ささがき・乱切り・斜め切り、切り方ごとの保存のコツ
・切り口が黒くなる原因と、変色をしっかり防ぐ酢水のワザ
・アク抜きは本当に必要?水にさらしすぎの落とし穴
切ったごぼうの保存は「乾燥」と「変色」を防ぐのが9割

切ったごぼうを長持ちさせるコツは、たったふたつ。「乾燥させない」ことと「変色を防ぐ」ことです。この2点さえ押さえれば、あとは冷蔵か冷凍かを選ぶだけ。まずは全体像をつかんでおきましょう。
切った瞬間からごぼうは乾燥との戦いが始まる
ごぼうは細長い形のうえ、皮が薄く水分が抜けやすい野菜です。切ると断面から一気に乾燥が進み、ハリのあったごぼうがふにゃっとしなびてしまいます。切ったごぼうを保存するときは、断面を空気にさらさないことが何よりも大切です。
具体的には、キッチンペーパーや新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、乾燥を二重にブロックします。冷凍する場合は、空気を抜いて密閉することで乾燥と霜の両方を防げます。「ラップにくるんでそのまま野菜室へ放り込んだだけ」だと、数日で先端がカサカサになりがち。ひと手間で仕上がりが大きく変わります。
もし少し乾燥してしなびてしまっても、慌てて捨てなくて大丈夫。水に10分ほどさらすとある程度ハリが戻ることもあります。完全に元通りとはいきませんが、煮物や汁物に使う分には十分おいしくいただけますよ。
黒や赤の変色は傷みじゃない、酸化のサイン
切ったごぼうの断面が黒っぽくなったり、芯が赤やピンクっぽくなったりすると驚きますが、これは傷みではありません。ごぼうに含まれるポリフェノールが空気に触れて酸化した色の変化で、食べても味や体に影響はないとされています。
とはいえ見た目が気になるなら、切ったらすぐ水か酢水にさらすのが効果的。酢水の目安は水500mlに穀物酢小さじ1/2杯ほど。レモン果汁を入れた水でも酸化を抑えられます。きんぴらなど色を白っぽく仕上げたい料理のときは、このひと手間が効いてきます。
よくある勘違いが「黒くなった=腐った」と思い込んで捨ててしまうこと。ヌメリや酸っぱいニオイ、カビがなければ問題なく食べられます。色だけで判断せず、ニオイと手触りで見極めるのが、もったいないを減らすコツです。
| 保存方法 | 日持ち目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 常温(切った後) | 向かない | 断面から傷むため冷蔵か冷凍へ |
| 冷蔵(野菜室) | 約1週間 | ペーパーで包み立てて保存 |
| 冷凍 | 3〜4週間 | カットして水気を拭き密閉 |
※食材保存のミカタ調べ。各メーカーの推奨保存期間をもとに作成した目安です。
使い切りの予定で冷蔵か冷凍かを決めよう
切ったごぼうの保存先は、いつ使うかで決めるのがいちばんシンプルです。2〜3日以内に使い切るなら冷蔵で十分。1週間以上先になりそうなら、迷わず冷凍を選びましょう。
判断の目安は「次の調理予定」。明日の味噌汁や週末のきんぴらにすぐ使うなら冷蔵庫の野菜室へ。まとめ買いして少しずつ使いたい、あるいは下処理だけ済ませて作り置きの準備をしたいなら冷凍が便利です。冷凍は約1ヶ月もつので、特売でたくさん買ったときの強い味方になります。
「冷凍するとマズくなりそう」と心配する方もいますが、ごぼうは冷凍向きの野菜。むしろ繊維が壊れて味が染みやすくなります。次の章から、冷蔵と冷凍それぞれの正しいやり方をくわしく見ていきましょう。
冷蔵で約1週間!ペーパーで包んで立てるだけ
切ったごぼうをすぐ使う予定なら、冷蔵保存が手軽でおすすめです。ポイントは「乾燥させない包み方」と「立てて置く向き」。たったこれだけで、しなびずシャキッとした状態を約1週間キープできます。
キッチンペーパーと新聞紙の二段構えで乾燥ブロック
冷蔵で切ったごぼうを長持ちさせる最大のコツは、乾燥を徹底的に防ぐこと。切ったごぼうはキッチンペーパーや新聞紙で包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。これで日持ちの目安は約1週間です。
手順はシンプル。切ったごぼうの水気を軽く拭き取り、乾いたキッチンペーパーでふんわり包みます。さらに新聞紙でくるんでからポリ袋へ入れ、袋の口は軽く閉じる程度に。ペーパーが湿気を吸ってくれるので、断面の乾燥もカビも防げます。3〜4日に一度ペーパーを取り替えると、より長持ちしますよ。
ちょっとした工夫ですが、これだけで先端がカサカサになるのを防げます。「包むのが面倒」と感じるかもしれませんが、しなびて捨てる残念さを思えば、30秒のひと手間で野菜代を守れるお得な作業です。
ごぼうは畑で立って育つ野菜。冷蔵庫でも育った向きと同じく「立てて」保存すると、ストレスが少なく鮮度が長持ちします。背の高いごぼうは牛乳パックや空きペットボトルを器にして、ドアポケットや野菜室に立てておくと安定しますよ。
水洗いして濡れたまま袋に入れるのは失敗のもと
冷蔵保存でいちばんやりがちな失敗が、ごぼうを水で洗ってから濡れたまま袋に入れてしまうこと。表面に水分が残っているとそこから傷みやすくなり、数日でぬめりやカビが出て一気に台無しになります。
ごぼうの泥は、使う直前に洗うか、たわしでこすり落とすのが正解。保存前は基本的に「洗わない」のが鉄則です。どうしても汚れが気になって洗った場合は、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ってから包みましょう。表面が乾いている状態を保つのが、ぬめり予防のいちばんの近道です。
もしうっかり濡れたまま入れて少しぬめりが出ても、軽く水洗いしてニオイや変色がなければ加熱調理で使えることが多いです。ただし、ツンとした酸っぱいニオイがしたら無理は禁物。判断に迷ったら、ニオイを最優先のサインにしてください。
切った直後より「使う直前カット」がベストな理由
結論から言うと、ごぼうは切る面積が小さいほど長持ちします。同じ冷蔵でも、ささがきのように細かく切ったものは断面が多く乾燥や酸化が早く進むため、ぶつ切りや長めのカットより日持ちが短めになります。
そのため、すぐ使わない分はあえて大きめに切って保存し、調理直前に必要な形に切り分けるのがおすすめ。たとえば15cmほどの長さに切って冷蔵しておき、使うときにささがきや細切りにすると、鮮度を保ちながら手間も分散できます。
「もう細かく切っちゃった」という場合も大丈夫。その分は早めに、2〜3日以内に使い切る計画にすればOKです。切り方に合わせて使う順番を決めておくと、無駄なく食べ切れます。
冷凍なら約1ヶ月!むしろ味が染みやすくなる

1週間以上使わないごぼうは、冷凍がいちばん安心。切ったごぼうは生のまま冷凍でき、約1ヶ月もちます。しかも冷凍すると繊維がやわらいで味が染みやすくなるので、煮物やきんぴらがぐっとおいしく仕上がるんです。
使う形に切って生のまま冷凍が基本
切ったごぼうの冷凍は、生のままでOK。下ゆで不要で、使いやすい大きさに切ってそのまま凍らせます。保存期間の目安は3〜4週間、つまり約1ヶ月です。
ポイントは、調理で使う形にあらかじめ切っておくこと。きんぴら用なら細切りやささがき、煮物用なら乱切りや斜め切りにしておくと、凍ったまま鍋やフライパンに入れられて時短になります。冷凍前に水気をしっかり拭き取り、保存袋に平らに並べて空気を抜くのが、霜とくっつきを防ぐコツです。
よくある失敗が、切ったごぼうを袋にぎゅっと詰め込んで凍らせること。塊で凍ってしまい、使いたい分だけ取り出せなくなります。平らに薄く並べて凍らせれば、パキッと折って必要な量だけ使えて便利ですよ。
- 使う料理に合わせてささがき・細切り・乱切りなどにカットする
- 気になる場合だけ酢水に5分ほどさらし、ザルにあげる
- キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る
- 冷凍用保存袋に平らに並べ、空気を抜いて密閉する
- 金属トレーにのせて冷凍庫へ(急速冷凍で食感キープ)
凍ったまま調理でシャキッと感をキープ
冷凍ごぼうをおいしく使う最大のコツは、解凍せずに凍ったまま調理すること。自然解凍すると水分が抜けてふにゃっとしやすいですが、凍ったまま熱々のフライパンや鍋に入れれば、食感が残ったまま仕上がります。
きんぴらなら凍ったごぼうをそのまま油で炒め、煮物なら煮汁が沸いたところに直接投入。汁物なら火が通ったタイミングで加えるだけ。下ゆでも解凍も不要なので、忙しい日の夕飯づくりがぐっとラクになります。冷凍によって繊維が壊れている分、味が早く染みて短時間でしっかり味がつくのも嬉しいポイントです。
「冷凍だと食感が落ちそう」と心配な方も、凍ったまま強火で手早く炒めれば大丈夫。シャキシャキ感を活かしたいきんぴらでも、満足できる仕上がりになりますよ。
「冷凍は味が落ちる」と思われがちですが、ごぼうはむしろ冷凍向き。凍る過程で細胞内の水分が膨張して繊維がやわらぎ、調理したときに味が染み込みやすくなります。実は、おでんや煮物では生より冷凍ごぼうのほうが時短で味が入る、という逆転現象が起きるんです。
農水省も推す冷凍ワザで食品ロスを減らそう
切ったごぼうを冷凍しておくことは、食材を無駄にしない暮らしにもつながります。農林水産省も、野菜を上手に冷凍して使い切る工夫を食品ロス削減の方法として紹介しています。買いすぎて余らせてしまう前に、冷凍という選択肢を持っておくと安心です。
具体的には、特売でまとめ買いしたごぼうを、その日のうちに使う分・数日で使う分・長期保存する分の3つに分け、長期分はすぐ冷凍するのがおすすめ。「全部使い切れず半分しなびさせてしまった」という失敗が驚くほど減ります。詳しい家庭での保存のコツは、農林水産省の冷凍ワザ紹介ページも参考になります。
最初は少し手間に感じても、一度冷凍ストックの習慣がつくと「あと一品」がすぐ作れて家事がラクになります。捨てる罪悪感もなくなって、気持ちまで軽くなりますよ。
ささがき・乱切り・斜め切り|切り方別の保存のコツ
同じ切ったごぼうでも、切り方によって最適な保存方法と日持ちが少しずつ変わります。よく使う「ささがき」「乱切り・斜め切り」「細切り」について、それぞれのコツを押さえておきましょう。
ささがきは冷凍約3週間、薄いから早めが正解
きんぴらや豚汁に大活躍のささがきは、断面が多く乾燥・酸化が早いため、冷凍しても約3週間が目安と、ぶつ切りよりやや短めです。たくさん作ったら早めに使い切る前提で保存しましょう。
やり方は、ささがきにしたごぼうの水気をキッチンペーパーでしっかり拭き取り、ラップで小分けに包んでから冷凍用保存袋へ。1回分ずつ平らに分けておくと、使う分だけサッと取り出せます。冷蔵の場合は乾燥が早いので2〜3日以内に使い切るのが安心です。
ありがちなのが、ささがきを大量に作って冷蔵で放置し、先が茶色くしなびてしまうこと。薄切りは便利な反面いたみも早いので、「作ったら冷凍」をセットで覚えておくと無駄になりません。
乱切り・斜め切りは煮物用にまとめて冷凍が便利
筑前煮や煮物に使う乱切り・斜め切りは、厚みがある分ささがきより日持ちしやすく、冷凍で約1ヶ月キープできます。まとめて切って冷凍しておけば、煮物を作りたいときにすぐ使えて重宝します。
下処理は、乱切りにしたごぼうを酢水に5分ほどさらして水気を拭き、保存袋に平らに入れて冷凍するだけ。調理するときは凍ったまま煮汁に投入すれば、味がよく染みた仕上がりになります。厚めのカットは食べごたえもあり、根菜の煮物にぴったりです。
「煮物のたびにごぼうを洗って切るのが面倒」という方こそ、休日にまとめてカット冷凍を。平日の調理がぐっとラクになり、もう一品足したいときの強い味方になります。
| 切り方 | 冷凍の日持ち目安 | 向いている料理 |
|---|---|---|
| ささがき | 約3週間 | きんぴら・豚汁 |
| 細切り | 約3〜4週間 | きんぴら・サラダ |
| 乱切り・斜め切り | 約1ヶ月 | 煮物・筑前煮 |
※食材保存のミカタ調べ。切る面積が大きいほど乾燥・酸化が早まるため日持ちは短めになります。
細切りはサラダにも使える小分け冷凍が活躍
ごぼうサラダやかき揚げに使う細切りは、ささがきと同じく断面が多めなので、冷凍で約3〜4週間を目安に使い切りましょう。1回分ずつ小分けにしておくと、毎日のお弁当のすき間おかずにも便利です。
細切りは水分が抜けやすいので、冷凍前の水気拭きをとくに丁寧に。ラップで薄く平らに包み、保存袋に入れて空気を抜いて冷凍します。サラダに使うときは凍ったまま熱湯でサッと下ゆでするか、レンジで軽く加熱してから和えると、解凍によるべちゃつきを防げます。
「サラダ用に生のシャキシャキ感を残したい」という場合は、無理に冷凍せず冷蔵で2〜3日以内に使うのがおすすめ。用途に合わせて冷蔵と冷凍を使い分ければ、食感もおいしさも妥協せずに済みますよ。
切り口が黒くなるのはなぜ?変色を防ぐ酢水テク
切ったごぼうの保存でいちばん気になるのが、断面の黒ずみや赤み。「腐ったのかな」と不安になりますが、その正体さえわかれば怖くありません。原因と防ぎ方、そして見極めポイントをまとめて解説します。
黒・赤・ピンクの変色はポリフェノールの酸化
切ったごぼうが黒や赤、ピンクに変色するのは、ごぼうに多く含まれるポリフェノールが空気に触れて酸化するためです。りんごの切り口が茶色くなるのと同じ仕組みで、傷みや腐敗ではありません。色が変わっても味や安全性に問題はないとされています。
むしろポリフェノールはごぼうの健康成分のひとつ。変色は「それだけポリフェノールが含まれている証拠」とも言えます。煮物やみそ汁など色が気にならない料理なら、そのまま使ってまったく問題ありません。
「黒くなったから捨てなきゃ」と思っていた方は、ぜひ考えを切り替えてみてください。色の変化はごぼうの自然な反応。見た目が気になる料理のときだけ、次に紹介する変色対策をすればOKです。
変色とは違い、「ふわふわした白や緑のカビ」「全体のぬめり」「ツンと酸っぱいニオイ」が出ていたら傷みのサインです。この場合はもったいなくても処分を。ポリフェノールによる色の変化と、傷みによる変質はしっかり区別して見極めましょう。
酢水・レモン水にさらせば白くきれいに仕上がる
変色をしっかり防ぎたいなら、切ったらすぐ酸性の水にさらすのが効果的です。水だけでもある程度抑えられますが、酢水やレモン水のほうが酸化防止効果が高くなります。きんぴらやサラダなど、白っぽく仕上げたい料理のときにおすすめです。
酢水の目安は、水500mlに対して穀物酢小さじ1/2杯ほど。切ったごぼうを5分程度さらしてからザルにあげ、水気を拭いて使います。レモン果汁を数滴入れた水でも同じように効果があります。長く浸けるほど良いわけではないので、5分を目安にしてください。
ありがちな失敗が、白くしたい一心で30分も1時間も水にさらしてしまうこと。これでは香りやうまみ、栄養まで流れ出てしまいます。ごぼうならではの土の香りを楽しむためにも、さらしすぎには注意しましょう。
変色したごぼう、食べられる・捨てるの最終判断
変色したごぼうを食べていいか迷ったときは、「色」ではなく「ニオイ」と「手触り」で判断するのが鉄則です。色が黒や赤に変わっているだけで、ニオイに異常がなく、表面がぬめっていなければ問題なく食べられます。
逆に、酸っぱいニオイやカビ臭さがある、全体がぬるぬるしている、糸を引くといった状態なら傷んでいる可能性が高いので処分しましょう。中がスカスカに乾いて筋っぽい「す」が入った状態は、傷みではありませんが食感が落ちているので、煮込み料理に回すのがおすすめです。
「捨てるのはもったいないけど不安」という気持ち、よくわかります。だからこそ、色だけで決めずニオイと手触りという確かなサインで見極める習慣をつけておくと、安心して食べ切れますよ。
アク抜きは本当に必要?水にさらしすぎの落とし穴
「ごぼうは切ったら必ずアク抜き」と思っていませんか。実はそのアク抜き、やりすぎるとせっかくの風味を損なっているかもしれません。最新の考え方と、保存と合わせた賢いアク抜きのコツをお伝えします。
今どきのごぼうはアク抜き必須じゃない
意外と知られていませんが、最近のごぼうはアクが少なくなっており、アク抜きは必ずしも必要ではありません。むしろ長く水にさらすと、ごぼう特有の香りやポリフェノールなどの栄養が流れ出てしまうため、浸けても5分程度で十分とされています。
アク抜きの目的は、えぐみを抑えることと変色を防ぐこと。色を気にしない煮物や炊き込みご飯なら、アク抜きせずそのまま使ったほうが、ごぼう本来の香りと栄養をしっかり味わえます。下処理の手間も省けて一石二鳥です。
「アク抜きしないと体に悪いのでは」と心配する必要はありません。ごぼうのアクは渋み成分であって毒ではないので、気にならなければ抜かなくても大丈夫。料理や好みに合わせて、抜く・抜かないを選べばよいのです。
さらすなら5分まで、それ以上は風味が逃げる
変色を防ぐためにアク抜きをする場合でも、水や酢水にさらす時間は5分を上限にしましょう。それ以上浸けても変色防止の効果はさほど変わらず、デメリットのほうが大きくなってしまいます。
長時間さらすと、水溶性の栄養や香り成分がどんどん溶け出し、ごぼうの持ち味である土の香りが薄まってしまいます。きんぴらのように香りを楽しみたい料理ほど、さらしすぎは禁物。切ったらサッと5分さらし、水気を拭いて手早く調理するのがおいしさの秘訣です。
「白くきれいにしたいから」と長く浸けたくなる気持ちもわかりますが、5分で十分。むしろ少し色がついているくらいのほうが、ごぼうらしい風味が残っておいしく感じられることも多いんですよ。
冷凍保存する切ったごぼうも、アク抜きは「気になる人だけ5分」でOK。アク抜きなしで冷凍しても安全性に問題はなく、香りも栄養もしっかり残ります。手間を省きたい日は、切ってそのまま水気を拭いて冷凍してしまって大丈夫ですよ。
アク抜きの水は使い切りメニューにも活用できる
アク抜きで使った水、そのまま捨てていませんか。実はちょっとした工夫で無駄なく活用できます。といっても難しいことはなく、考え方を変えるだけ。食材も水も大切に使い切る意識が、結果的に食費の節約にもつながります。
たとえば短時間さらした程度の水なら、土汚れがなければそのまま下ゆでに使ってもよいですし、家庭菜園をしている方は植物への水やりに回すこともできます。何より「さらしすぎない」を徹底すれば、捨てる水の量自体が減り、栄養を逃さず食べ切れます。
小さなことですが、こうした積み重ねが食材を無駄にしない暮らしをつくります。ごぼう1本をきれいに使い切れたときの満足感は、家事のちょっとしたごほうびになりますよ。
暮らし別・切ったごぼうの使い切りアイデア
保存方法がわかっても、使い切れなければ意味がありません。一人暮らし、大家族、週末の作り置きと、暮らしのスタイル別に、切ったごぼうを無理なく食べ切るアイデアを紹介します。
一人暮らしは1本を小分け冷凍で使い回す
一人暮らしだと、ごぼう1本を使い切る前にしなびさせがち。そんなときは、買ってきたらその日のうちに全部切って小分け冷凍してしまうのが正解です。1回分ずつ分けておけば、食べたいときに必要な量だけ使えます。
たとえば1本を半分はささがき、半分は乱切りにして、それぞれ1食分ずつラップで包んで冷凍。きんぴら用と豚汁用に分けておけば、料理に合わせてサッと使えます。冷凍なら約1ヶ月もつので、「使い切らなきゃ」と焦らずマイペースに消費できます。
「少量だけ使いたいのに毎回1本買うのがネック」という方こそ、冷凍ストックが便利。一度に切って冷凍する手間さえかければ、あとは平日の自炊がぐんとラクになりますよ。
大家族のまとめ買いはカット冷凍で時短に
家族が多い家庭では、ごぼうを数本まとめ買いすることも多いですよね。そんなときは、休日にまとめてカットして冷凍しておくと、平日の調理時間を大幅に短縮できます。下処理済みのストックがあるだけで、毎日の料理がぐっとラクになります。
おすすめは、煮物用の乱切りときんぴら用のささがきを大量に作り、それぞれ保存袋に平らに入れて冷凍する方法。凍ったまま使えるので、忙しい日でも根菜たっぷりのおかずがすぐ作れます。食べ盛りのお子さんがいる家庭でも、もう一品の野菜おかずに困りません。
切る作業を一度にまとめてしまえば、洗い物も手間も一回で済みます。「毎日ごぼうを洗って切るのは大変」というストレスから解放されて、家事の負担が軽くなりますよ。
冷凍ストックは「いつ冷凍したか」がわからなくなりがち。保存袋に日付と切り方をマスキングテープで書いておくと、約1ヶ月の使い切り期限が一目でわかります。古いものから使う「先入れ先出し」を意識すると、冷凍庫の奥で眠らせる失敗がなくなりますよ。
週末の作り置きはきんぴら・煮物で消費
週末にまとめて作り置きする方は、切ったごぼうをそのまま常備菜に変えてしまうのが効率的。きんぴらごぼうや筑前煮なら、冷蔵で数日もつうえ、お弁当のおかずにもなって大活躍します。
切ったごぼうが余ったら、その日のうちにきんぴらにしてしまえば、冷蔵で3〜4日は楽しめます。多めに作って小分け冷凍しておけば、お弁当のすき間にそのまま入れるだけ。自然解凍で食べごろになるので、朝の準備も時短になります。生のまま冷凍するか、調理してから冷凍するか、暮らしに合わせて選べるのもごぼうの便利なところです。
「作り置きはハードルが高い」と感じる方も、ごぼう1品から始めれば大丈夫。日持ちする常備菜が冷蔵庫にあるだけで、平日の食卓に余裕が生まれます。無理なく続けられる範囲で取り入れてみてください。
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まとめ:切ったごぼうは乾燥と変色を防げば最後までおいしい
切ったごぼうは、「乾燥させない」「変色を防ぐ」というふたつのポイントさえ押さえれば、思っている以上に長持ちします。冷蔵なら約1週間、冷凍すれば約1ヶ月キープでき、しかも冷凍したごぼうはむしろ味が染みやすくなるという嬉しいおまけつき。「半端に余ったごぼうをしなびさせてしまった」という残念な失敗とは、もうお別れできます。
切り口の黒ずみはポリフェノールの酸化で、傷みではありません。気になるときだけ5分の酢水にさらせば白く仕上がり、それ以上さらすと風味が逃げてしまうこともわかりました。色ではなくニオイと手触りで見極める習慣をつければ、安心して最後まで食べ切れます。
- 切ったごぼうは常温に向かないので、冷蔵か冷凍を選ぶ
- 冷蔵はペーパーと新聞紙で包み、ポリ袋に入れて立てて約1週間
- 冷凍は使う形に切り、水気を拭いて平らに密閉して約1ヶ月
- ささがき・細切りは断面が多く、冷凍でも約3週間と早めに使い切る
- 切り口の黒・赤はポリフェノールの酸化で食べても問題なし
- 変色を防ぐなら酢水(水500mlに穀物酢小さじ1/2)に5分まで
- 今どきのごぼうはアク抜き必須ではなく、さらすなら5分が上限
今日からできるのは、まず余ったごぼうを「いつ使うか」で冷蔵か冷凍に振り分けること。すぐ使うならペーパーで包んで野菜室へ、先になるなら切って冷凍庫へ入れるだけです。休日にまとめてカット冷凍しておけば、忙しい平日でも根菜のおかずがすぐ一品作れます。
正しく保存すれば、ごぼうは1本まるごと無駄なくおいしく使い切れます。冷蔵庫の中の「もったいない」をひとつずつ減らして、気持ちよく料理を楽しんでくださいね。なお、食品の安全な取り扱いについては農林水産省の情報もあわせて参考にしてみてください。

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